フランス旅行2006

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■プロヴァンスの小奇麗なレストラン

エクス・アン・プロヴァンス(エックス・オン・プロバンス、エクサンプロヴァンスなど様々な表記がありますが)のレストラン通りといえばミラボー通りですが、このお店はその通りから1本裏に入ったところにあります。今回、「いいレストランは大通りから1本入ったところにある」の自論のもと、直感で選びました。そして、結果的には当たりのレストランだったと言えます。ゴー・ミヨー2006年では14点です。

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内装は暖色系でまとめられ、クロスは薄いエメラルド色。フランスでは、パリから地方都市に移動すると、レストランと呼べるところは少なくなりますが、ここは小さいながらも立派なレストランです。今回は2人で30ユーロのムニュ。アントレ(前菜)+プラ(メイン)+(デザート)で、それぞれ5~6種類くらいから選べるプリフィクス。オーダーは下記の通り。

【前菜】
●Ox-tail and foie gras terrine, laced with Port,served with hot toast
オックステールとフォアグラのテリーヌ、ポルト酒で飾りつけ ホットトーストと共に
●Lamb sweetbreads fricasse with scrambled egg and green and red pepper dressing
羊のすい臓のフリカッセとスクランブル・エッグ、グリーン・レッドペッパーをまとって
【メイン】
●Lamb shoulder preserved in olives,mini courqette stuffed with vegetables in the Provence style
オリーブ漬けした羊の肩肉、野菜を詰めたクロケットをプロヴァンススタイルで
●Pork chop and black pudding with small onions served with a potato gratin
ポークチョップとブラック・プディングを小玉ねぎを添えて ポテトグラタンと共に
【デザート】
●Blanc mange with caramalised pistachio,morello cherries and syrup
ブランマンジェ、キャラメリゼしたピスタチオ、黒さくらんぼとシロップ
●Praline and chocolate parfait ice with cocoa sauce
プラリネとショコラのパルフェ、ココアソースで

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■レストランたる所以、それは盛り付け

ここがレストランと言ったのは、いわゆる「星つき」でない街のレストランにしては、盛り付けが綺麗だと思ったから。特に、パリ以外では珍しいと思います。羊のすい臓の方は普通の盛りですが、テリーヌの方はポルト酒で綺麗に飾りつけてあります。フォアグラが真ん中に丸くあるのも、そのまま入れただけかもしれませんが、日本人にとっては満月を思い出させてくれて面白いのでは。そして、味も良かった。フォアグラがおいしいのはもちろんですが、周囲の牛の部分も美味。ちょっと固めではありますが、塩加減、肉のうまみとも良かった。

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メインは羊を。同行者が満腹だというので、ブラック・プディング(豚の脂肪と血で作ったソーセージ)はほとんど僕が食べてしまいましたが。割とフランスのレストラン全般に言えることですが、日本の料理に比べると、火入れの加減は甘いです。ただ、元々の肉自体に脂肪が少なめのためか、多少加減が甘くても、脂肪が抜けることによる肉の硬化は少ないと思います。このレストランでも、確かに火加減はやや甘いのですが、十分食べられるし、味も悪くない。ただし、日本の肉汁たっぷりというのを期待していくと、フランスでは肩透かしをくらうと思います。羊の付け合せにはクロケット、となっていますが、食感的にはパートブリック...というか、春巻き。何だかアジアンな香りが少ししました。

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デザートもなかなか美味。特に、ショコラの方は絶品。僕好みの、しっかり甘い、そしてうまみのあるショコラ。『ヴィタメール』系のおいしさです。ブランマンジェもそこそこ。アイスとキャラメリゼしたピスタチオの食感のコントラストは良かったです。

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■客層は観光客が半分以上

今回、飛び込みで入ったので知らなかったのですが、ミシュランやゴー・ミヨーにも掲載されていたのですね。店内にはこれらのガイドブックを持った外国人もちらほら。日本人も僕たち以外に2組いました。知らずに入った身としてはびっくりしましたが、確かに料理はおいしいし、30ユーロはかなりリーズナブル。エクスで安くてそこそこの料理を食べたい場合に、おすすめしたいレストランです。メニューは最初から英語メニューしか渡されませんでした。これも観光客が多いからでしょうか。フランス語は喋れなくても、料理関係の単語だけはフランス語の方が楽なので、最初はフランス語メニューを渡して欲しいですね。支払いはミネラルウォーター(エビアン)7ユーロを足して67ユーロ(約9800円)。

店データ
店名:レ・バッカナル >>HP
住所:10, Rue de la Couronne 13100 Aix en Provence >>地図
アクセス:エクス・アン・プロヴァンスの中心部
電話:+33 4 42 27 21 06




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■南仏の醍醐味を味わうオーベルジュ

2006年、ミシュラン・ギッド・ルージュは、このレストランに2ツ星をつけました(ちなみに、ゴー・ミヨー2006年では18点)。ルールマラン村にある、系列の『Moulin de Lourmarin』からシェフ、Edouard Loubet(エドワード・ルーベ)氏が移動したことに伴って、星も移動。二ツ星とは「その地方に行くことがあれば立ち寄るべきレストラン」という方もいますが、ここは是非食べて、いや、体験していただきたいオーベルジュです。ひとり185ユーロの価格は、1泊+夕食+朝食付きです。

場所は南仏、ボニュー村のはずれ。ボニューの村まで行くと小さな看板のようなものが出ていますので、それを頼りに行くといいでしょう。なお、村から歩いて行くのは、途中の民家に放し飼いの番犬がいるため危険です。必ず車で。

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四つ星のホテル施設は、いかにも南仏らしい素晴らしさ。部屋は内装、リネン、アメニティに至るまで、南仏で統一。ここは典型的な欧米のバカンス地。プールや広い庭があり、バーやサロンも完備、初夏にはラベンダーが咲き乱れ、蝶が舞う。窓から見える景色も南仏の悠々としたもの。部屋のキーにはラベンダーのフレーバー袋がついている手の込みよう。天国というのはこういうところじゃないかと思える素晴らしさです。

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ふぅ~っと落ち着いたあと、トントン♪とドアをノックして運ばれてきたのは、ウェルカムフルーツ。こちらを楽しんだ後は入浴&ホテル探検♪ プールの周辺はけっこう虫が多いので注意(笑)

■ まずは土地の料理を

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夏ならば、夜の食事は8時からがいいでしょう。部屋からレストランに着くと、「テーブルで召し上がりますか? それともまずはテラスで?」と聞かれるので、ここはぜひテラスで。ここの醍醐味のひとつは、リュベロンの谷に沈む夕日を見ながら、ゆっくりとアペリティフ、そしてアミューズを楽しむのが素晴らしい。アペリティフとしては、シャンパントリュフが有名らしいです。今回はノンアルコールのカクテルをいただきました。

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まずは、セーグル(ライ麦)のミニバゲットに、アンチョビを使ったペーストをつけていただきます。ムースや、羊を使ったひとくちコロッケもしっかりした味付けで美味。そして、これはハズせないであろう、土地の野菜。カリフラワー、トマト、アーティチョーク...これらはこちらの庭や、ごく近所の土地で採れた、レギューム・テロワール(土地の野菜)。プロヴァンスの灼熱の太陽に焼かれ、アルプス山脈から吹き付ける厳しい寒さの北風、ミストラルに曝された土壌が生み出す野菜は、これまで食べたどの野菜よりも自然で濃厚な、土臭い味。新鮮さは言うに及びません。これらが、これから始まる「南仏ショー」の期待を更に盛り上げます。

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テラスを立ち、ダイニングへ。次に供されるのはエスカルゴを使ったスープ。酸味をきかせたスープにローズマリーで風味をつけています。添えられた花のプレゼンテーションも面白いし、味も良い。酸味があって、適度な独創性も。ちょうど前日にアヴィニヨンの『Christian Etienne』でもエスカルゴを食べましたが、印象はまったく逆。行き過ぎた独創性は料理を破壊します。この独創性のバランスの取り方が、二ツ星たる所以なのではないでしょうか。

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また、パンも5種類くらいはあったのかな。白、黒、天然酵母、カンパーニュ、バラエティに富んでいて、どれも美味。というか、それほど大きいわけではないこのオーベルジュで、これだけのパンの種類があるのってすごいですよね。でも、控えめにしておかないと、せっかくの料理が全部食べられなくなるので注意。

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■高級素材も惜しみなく

このあたりで日は沈み、空は青から闇へと変わり始めます。フランスの夏は9時でも、とっても明るいんです。そして、ダイニングの大きな窓からは、ボニューの村の突端にある教会が。谷に沈んだ夕日のあとに、ライトアップされた教会。村からはずれ高台にあるからこそのスペクタクルです。特に、キリスト教と深いつながりのある欧米人にとっては感慨深いと思います。

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さて、料理はやっと前菜へ。これまでは土地のものを使った料理ですが、ここからは高級素材です。まずはフォアグラ。"Complicite de Foie Gras ,l'un Confit,l'autre Poele Confiture de Tomate Verte Jus caramelise au Ratafia de Pin Sylvestre(フォアグラの共演、コンフィとポワレ、緑トマトのコンフィチュールを添え、シルベスターパインの果実酒をキャラメリゼして)"。フォアグラ、何グラムくらいあるんでしょうか(笑)。でも、本当にそう思わずにいられないくらいたっぷり。ポワレ、またそのソースも丁寧に作られておりおいしいのですが、やはり特筆はコンフィ。これだけの質を、そして量を、食べちゃっていいんでしょうか。フランスで何回かフォアグラのコンフィを食べましたが、ここのものが一番おいしかった。また、青トマトのコンフィチュールも甘酸っぱく、そして少しの苦味がいっそうフォアグラの濃厚さを引き立てるおいしさでした。

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続いてはオマール海老。"Homard Fume au Pebre d'Ail Mousseline d'Ail doux & Pousses Germes au <> Sauce Blanche a la Citronnelle"です。最初に「こんな風にして作りましたよ」とばかりに蒸し器に入った海老を見せてくれます。どう見ても中華の蒸し器ですけど(笑) 肉まんでも出てくるのかと思いましたが、すぐに素晴らしい燻製の香りが漂ってきました。この上にコーヒーで風味をつけたにんにくのムース。ソースはレモングラスの香り漂うホワイトソースをカプチーノ仕立てで。さわやかなソースで、フォアグラの後としては最高の一品と言えるでしょう。

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口直し? に、"La Pause Provencale selon Edouard Loubet"。アスパラのスープですね。直球アスパラ味。丁寧に作られ、澄んだスープからは想像もつかないほどアスパラです。アスパラが苦手な人はダメだと思いますが、僕にはじゅうぶんおいしかったです。これもやっぱりこの土地の野菜なのでしょうか。語学力のなさから、そこまで聞くことができませんでした。

 
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■メインもひとひねり

そしてこの日のメイン。"Pigeon des Alpilles Grille , Ses Sucs Friands Au Lait de Roquette du Couturas Tartelette d'Abats et Fleur de Ciboulette"。うまく訳せませんが、要するに鳩のグリルですね。肝などの内臓もあります。そして、それらを酸味のきいたスープに浮かべています。ここで鳩とは! これまでのフォアグラ、オマールに負けない存在感を放つ素材、鳩。この日の主役を張るには十分な実力を持つ素材です。そして、切ってみると美しくロゼに火が入っている、理想の状態。素材だけではない、料理人の丁寧で偉大な仕事です。スープも適度な創作性があって良い。

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また、肉は骨付きなので、フィンガーボウルも一緒に出てきます。フィンガーボウルにもかわいい花が浮かべてあります。こういう演出もすばらしいですね。

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でも、メインはまだ終わりません。一緒に出てくるのは、ポテトグラタン。一番上にはにんにくがドーンと乗っていて、小さめの鉄鍋でたっぷり出てきます。小さめと言っても、付けあわせとしては十二分どころか十五分くらいはあるでしょう。なにせ、ここまでの皿数が多い上に、さらにコレなのですから。どんな大食漢でも大丈夫でしょう。フランスの田舎の料理という感じで、ほっこりした安心できる味です。

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■スイーツ・オン・パレード!

何とかメインを食べ終え、ここからはデザートです。しかし、ここはフランス。ここからがまた甘いもののパレードなのです。まずはプティ・サイズのクリームブリュレ。甘い。美味い。クリームブリュレですから、こんな感想で十分でしょう。メインのスープが酸味のきいたものだったので、甘いものでも大丈夫です。

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次にアイス。チュイールの上に乗せられたのはベリーの実と、奥にセロリのアイス。これぞ口直し。さっぱりした苦味のきいたアイスは、口内をリセット。メインから数えて、酸味・甘味・苦味と、バランスよくパレード行進です。

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パレードのフィナーレは"Tarte Tiede a la Brousse de mon Chevrier en Sableuse Citronnee Quelaues Cerises epicees & Jus aux Noyaux Fraicheur dAngelique de Mon Potaer"とりあえず半温製のタルトですね。シェーブル(羊のチーズ)も入ってますね。甘い。とにかく甘い。半温製なので、特に甘さを強く感じます。アイスやスリーズ(さくらんぼ)のおかげで食べられましたが、これ単体だとキツイかも。どちらにしても、もうおなかいっぱいすぎて苦しくなっていました。

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最後にプティフール。5種類ありますが、これは正直イマイチでした。まずいというほどではないですが、この素晴らしい料理たちの最後を締めるには少し役不足。ひとつ食べて、もうおなかいっぱいすぎだったので、「部屋で食べていい?」と聞いたら、笑顔で「もちろん」と。残りは自分たちの部屋でいただきました。

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ハーブティーは、もちろんフレッシュハーブティー。ハーブワゴン登場です。ちなみに、今回チーズは食べませんでしたが、他のテーブルに出てたチーズワゴンを見る限り、かなりの種類がある模様でした。ハーブティーは、いつもならカモミールなのですが、せっかくなのでおすすめのミックスハーブをいただきました。ちなみに、英語がイマイチ通じず、「同じものを」と言ったつもりが、1個しか出てこなかった(泣)

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この日の素晴らしい食事と景色、サービスなどを振り返りながら飲み干してディナーは終了。 部屋に帰るとターンダウンサービスが済んでいて、枕元には小さなバゲットが。たぶん、小腹が空いたとき用なんでしょうけども、日本人はそんなに食べられません(笑) せっかくなので、ありがたく翌日の間食にしました。

■朝食も贅沢に

さて、翌日の朝食です。テラスとは反対側の庭の方でいただきます。鳥たちのさえずりが響き、噴水の音がさわやかな空間に、白いパラソルとテーブルが置かれた、南仏らしい庭。料理はダイニングにあるビュッフェ。それから、給仕長に「卵はどうされますか。ゆでたまご?目玉焼き?スクランブルエッグ?」と聞かれます。ビュッフェだけではなく、ちゃんと焼きたてのものが食べられます。 しかも、このビュッフェの方にもびっくり。パンは6種類。

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しかも前日のディナーに出てたパンとはまた別もの。どれだけのパンを用意しているんでしょうか。さらに、チーズが6種類。フレッシュのシェーブルからハードタイプ、ブルーチーズまで。日本で買ったら1個1000円はしそう。これを好きなだけ切っていただきます。バターはエシレのバターを、これまた適当に取って食べます。日本で買うと1個300円しますよね。うーん、贅沢。

生ハムやフルーツ、フレッシュジュースやヨーグルトも充実してますし、何よりこの朝食を贅沢にこの素晴らしい庭で食べられるというのが素晴らしい。

 ■サービスも南仏系

サービスについては、英語のわかる人は少ないです。給仕長の男性は英語がネイティブっぽく、完璧ですが、あとの人は簡単な英語くらいです。ハーブティーを頼むときも、「彼女と同じものを」と言ったつもりが、1個しか出てこなかったし(苦笑)。

それでも、全体として楽しんでもらおうという気持ちがしっかり伝わってきます。特に給仕長の笑顔は素晴らしい。帰り際にも「特にあなたの笑顔に感謝します」と伝えると、またいい笑顔。 服装が南仏っぽいのも気持ちが良いです。『TAILLEVENT』など、パリのトラディショナルな三ツ星ではばっちり黒スーツを着込んでいますが、それはここには合わない。南仏色のリネンを使った、このゆるい感じが、僕のようなアジア人の未熟な人間でも受け入れてくれる感じがします。これはパリではできない、素晴らしいサービス精神です。ここはある意味、パリの三ツ星よりも価値のある、「ここでしか味わえないレストラン」といえるでしょう。 

予約はホームページのアドレスへ英語でメール。クレジットカードで事前に3割を支払います。支払いは2名で406.5ユーロ(約6万円)。内訳は部屋185ユーロ(※季節により変動があります)×2、ホテル税2ユーロ、アペリティフ10ユーロ×2、ミネラルウォーター(シャテルドン)8ユーロ、フレッシュハーブティー 6.5ユーロです。二ツ星の料理をこれだけ堪能し、(元)四つ星のホテルに泊まってひとり3万円は格安といえるでしょう。少し行きにくい場所にありますが、「食べてみてほしい」だけではなく、ぜひとも「体験してほしい」オーベルジュです。

店データ
店名:La Bastide de Capelongue(バスティード・ドゥ・カペロング) >>HP
住所:84480 Bonnieux en Provence >>地図
アクセス:ボニューの村のから車で10分
電話:+33 (0)4 90 75 89 78




南仏・アヴィニヨン、法王庁の隣にあるレストラン『Christian Etienne(クリスチャン・エティエンヌ)』でディナー。2006年のミシュランでは、アヴィニヨンに4軒ある、星付きレストランのひとつで、一ツ星を獲得しています。同じ06年度のゴー・ミヨーでは15点。このことは事前に知らず、宿の裏で近かったのと、雰囲気のよさ、ガイドブックの「南仏を代表するシェフ」というコメントから、このお店をチョイス。当日の4時ごろに直接お店に行って、予約しました。

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雰囲気は本当に良いです。植物が絡みつき、風格を感じさせる外観。入り口からダイニングまでの階段も期待を高めるに十分。今回、テラスでの食事だったのですが、濃い赤に黄緑色のクロス2枚がけ。壁なども南仏っぽい色使いで、料理にも期待しました。
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夜のムニュは55ユーロ~。お昼は30ユーロのムニュもある模様。アントレ(前菜)+プラ(メイン)+デザート、の3皿構成。他には70ユーロ、105ユーロのメニューも載っています。今回は別紙になっていた「 Menu legumes de printemps」という60ユーロのムニュ・デギュスタシオンをいただきました。

・3種のアミューズ

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まずはアミューズに3種盛り。クリームチーズのムースなど、です。うーん、この時点では変わった食感だなーとおもったくらいでしょうか。あまりおいしいとは思えませんでした。

・Consomme de queue de boeuf,epinards et vermicelles
牛テールのコンソメ、ほうれん草とヴェルミセル(細かく砕いたパスタ)

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アミューズ2に、コンソメスープです。
スープ自体の味は悪くないです。量も適切。しかし、ヴェルミセルがよくない。カッペリーニをぶつ切りにしたようなものが入っていて、食感が悪くなっています。

・Beignets d'asperges,mousseux de morilles,des de foie gras terrine et poudre de cazette
アスパラのフリッター、モリーユ茸のムース、フォアグラのテリーヌとcazetteのパウダーがけ

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前菜にはアスパラのフリッター。天ぷらのような食感ですね。でも、火の入れ具合は日本で食べる天ぷらの方がはるかに上です。ムースの味は悪くないですが、食感はぬるくてイマイチ。フォアグラのテリーヌはおいしかったです。むしろ、これだけでもいいかも。ところで、cazetteって何でしょうか?

・Julienne de seiche cuite a la plancha,artichauts poivrade,boulgour et jus de bouillabaisse
イカのソテーのジュリエンヌ(せん切り)、ア・ラ・プランチャ、アーティチョークのポワブラード(黒胡椒とはちみつの)ソース、ブイヤベース風の魚介のジュと共に

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さて、いよいよメイン。まずは魚。ですが、出てきた瞬間、イカに見えませんでした。一瞬、パスタに見えたのです。食べてみると、確かにイカ。ソースは悪くありません。でも、イカがどうも...。そもそも、なぜせん切りにするのか。その必要性を問いたい。アミューズのコンソメ同様、ぶつ切りになったパスタを食べてるような食感がするのです。せん切りの一つ一つが固くて、口の中で食感が途切れ途切れになっているため、ひとつの料理を食べているという実感がわかない。本当にこの形で提供するのが正しかったのか、これでないといけないのか、考えて欲しいです。

・Petits gris de Provence et fevettes en fricassee sur un coulis de pommes de terre nouvells,cebette emincee minute
プロヴァンスのプティ・グリ(エスカルゴ)とそら豆のフリカッセを、土地の新じゃがのピュレに浮かべて、ニンニクの芽スライスのフライ

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魚と肉の間に、変わったスープが出てきました。じゃがいものスープなんですが、どうもピントのボケた味がします。何を味わえばいいのか。中途半端に薄めのスープ。特に味の無いエスカルゴ...。素材同士の協調性もなく、味わうべきものが見出せませんでした。

・Plat de cote de boeuf francais cuit 72h,julienne de pois gourmands poelee craquante
フランス産牛肉の72時間煮込み、エンドウのポワレ

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次はメインの肉。72時間煮込んだ牛。これは...何? 固いです。パサパサです。なぜこんなに煮込んだのか。料理が素材に魂を吹き込むものだとしたら、これは違う。素材としての魂すら抜いてしまっています。まったくおいしいとは思えないです。

・Caille de chevre au radis rose,brunoise de concombre,huile d'ail nouveau
ローズラディッシュとシェーブルチーズ、きゅうりの小角切り、新にんにくのオイル

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チーズはこんなもんかな。ラディッシュの食感はシャキシャキして良いです。ただ、きゅうりの青くささが余りにも強くて、チーズとのバランスを崩していると思います。ここからはデザート。

・Glace carotte,chantilly de petit pois,pamplemousse et amande
にんじんのアイスと、グリーンピース、グレープフルーツ、アーモンドのホイップ20060608etiennedeza-to.jpg

・パンナコッタのベリーソース20060608etiennepannakotta.jpg

・ミニャルディーズ(マカロン、マシュマロ、焼き菓子)20060608etienneputelifu-ru.jpg

メインのデザートもイマイチ。味もボケているのですが、何よりも食感が良くない。ホイップがまたぬるいですし...。んー困ったものです。メニューに書いてあったのはここまででしたし、早く出たかったのでコーヒーを断って出ようとすると、ミニャルディーズが。書いておいてくれーって感じです。おかげでコーヒーなしでミニャルディーズをたべるハメに。幸い、パンナコッタはおいしかった。というか、ここで食べた中で一番普通で、一番おいしかった。ミニャルディーズはマシュマロが好きではないのですが、他はまあまあ。

全体として、料理の必然性を問いたいです。その素材をその調理法で出す必然性があるのか。食感を気にしているのか。もっとシンプルに調理した方がおいしいのではないでしょうか。帰国後、ここがミシュラン一つ星、ゴー・ミヨー15点だと知って驚愕しました。この創作性に奔り過ぎているのも、こういう評価のせいなのでしょうか。変わったものを出さないと審査員の目に留まらないのでしょうけど...。

唯一の救いは、サービスが良かったことです。小太りで愛嬌のある風体をした給仕長を筆頭に、楽しませようとする姿勢がありました。英語を話せる店員も割と多い。でも、料理がこれでは...。見直してもらいたいものです。支払いは60ユーロのムニュ×2+ミネラルウォーター(バドワ)が5ユーロで125ユーロ(約18000円)

店データ
店名:Christian Etienne(クリスチャン・エティエンヌ) >>HP
住所:10 rue de Mons 84000 Avignon >>地図
アクセス:アヴィニヨン 法王庁の隣
電話:+33 4 90 86 16 50




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デパートのボン・マルシェでお土産&翌日の朝食を買い込み、この日の夕食は『Le Procope(ル・プロコープ)』。世界最古のカフェをその前身としています。1686年にシチリア人のプロコープ氏が開いたカフェは、現在ブラッスリーとして営業中。この日は、パリ最古の三ツ星『タイユヴァン』でランチ、パリ最古のカフェでディナーという、パリの食の歴史を味わう一日となりました。

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2階へと続くエントランスを抜けて席に着くと、周りのお客はフランス人ばっかり。隣の品の良い老婦人に「フランス語しゃべれる?」って聞かれたけど、「ジュ・ヌ・パルレ・パ・フランセ(私フランス語わかりません)」としか答えられませんでした。パリの人は割と英語喋れる人が多いのですが、ここは両隣ともフランス語しかしゃべれないようでした。店内はもちろんフランス語ばかり。そして騒がしい。んーパリに来た、という感じですねぇ。

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それにしても、こちらの内装はすごい。エントランスの階段からもう、すごいところに来たなーと思います。赤を基調としたお店の中は歴史を感じさせる調度品にあふれています。あのナポレオンも来て、コーヒー代のツケに帽子を置いていったというからすごい。今回は料理を楽しむというより、この内装を楽しみにして来ました。

料理はアラカルトのメニューも多く、ムニュは19ユーロでアントレ(前菜)+プラ(メイン)orデザート、24ユーロで3皿、その上に3皿30ユーロのムニュがあります。この日は昼にたらふく食べたので、一番軽い19ユーロのムニュに。それぞれ3種類くらいから選べるプリフィクスになっています。

●lE'ntree du Jour(今日のアントレ、サーモンとそのツナのグリーンサラダ)

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●Caponata de Legumes a la Sicilienne(野菜のカポナータ シチリア風)

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前菜は「今日のアントレ」。要するにサラダです。マヨネーズソースのようなものがかかっていて、サーモンの切り身と、ツナが乗ってます。どちらもたっぷりで食べ応えは十分。味は見たまんまです。カポナータは炒め煮ですね。トマト煮にしてあるので、味はラタトゥイユのような感じです。ありふれた味ですが、おいしいです。

●Lasagnes Vertes aux 2 Viandes Sauce au Vin Jaune(緑野菜と2種類の肉のラザニア 黄ワインのソース)

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●Le plat du Jour(本日のプラ、2種類の魚(タラ、マグロ)のミストとフェトチーネ)

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メインはラザニアを。チーズが濃くておいしい...。「上品」という言葉からは距離を置く味付けですが、この雰囲気・喧騒のお店にそんなものを望んではいません。こういうガツンとした料理を望んできたので、なおさらおいしく感じました。しかし、もう一つのメインもですが、量がたっぷり。お昼に食べ過ぎたというのもありますが、じゅうぶんおなかいっぱいです。

それにしても、デザート頼まなくて良かった...。隣のテーブルは老夫婦でしたのですが、こちらに運ばれてきたデザートを見て驚きました。おそらくピスタチオと思われる緑のソルベが、5~6個くらい山盛り...。さすがに同じ味をそれだけは食べられないですよ(笑)

客層はさわがしいフランス人、といった感じ。有名店にも関わらず、意外と英語はほとんど聞こえてきません。そして、本当にさわがしい。隣のテーブルの奥さんが灰皿を落として割っても店員が気づかないほど(笑) さすがにテーブル片付けるときにも気づいてなさそうだったので、逆に店員に教えてあげました。まあ、でもこういう騒がしさもパリっぽくていいと思います。もともとカフェですしね。歴史あるお店で、フランス語の騒がしさの中に身をゆだねるだけでも、このお店は楽しめます。

支払いは、19ユーロのムニュ×2に、ミネラルウォーター(バドワ)3.9ユーロ1本を足して、41.9ユーロ(約6200円)でした。

店データ
店名:Le Procope(ル・プロコープ) >>HP
住所:13 rue de l'Ancienne Comedie - 75006 Paris >>地図
アクセス:パリ6区
電話:+33 1 40 46 79 00




 「タイユヴァン」、フランス料理を好む人にとって、この名には特別な思い入れがあるでしょう。14世紀、「Le Viandier」という料理書を著した古代の料理人、Guillame Tirel(ギョーム・ティレル)の別名を冠したこのレストランは、30年以上に渡って三ツ星を維持。キング・オブ・三ツ星といっても過言ではないでしょう。2006年度版では、ミシュラン三ツ星、ゴー・ミヨー17点です。
パリ8区、凱旋門からほど近いこのお店の入り口は、意外なほど地味です。ドアマンがいなければ、見落としてしまいそう。しかし、一歩店の中に入ると別世界。研ぎ澄まされた空気に、一瞬ひるみます。それでも、コート係の方の「Bonjour!」という言葉と笑顔に、心を落ち着け、メインダイニングへ。最近改装されたらしいですが、木目をメインにした、重厚感のある落ち着いた空間です。
 
20060606tailleventnaisou.jpgそしてやってきました、Jean-Claude Vrinat(ジャン・クロード・ヴリナ)氏、このレストランのオーナーであり、いまやフランス料理界の代表者とも言える方です。鋭いまなざしを一変、満面の微笑みで席に案内してくれました。テーブルにつくと、まずはクリームチーズのプティ・シューがサービスプレートに乗せられます。
 
・グジェール
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これを食べながら、メニュー選び。といっても、今回はランチの一番安いものに決定しているのですが。このムニュ・デジュネ(70ユーロ)は、最初に渡されるメニューには載っていません。サービスの方に聞かないと出てこないあたり、商売上手というか、何というか(笑) 内容はアントレ(前菜)+プラ(メイン)+デセールで、2種類から選べるプリフィクスになっています。
 
・トマトのガスパッチョ、マスタードアイスを浮かべて
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さて、まずはアミューズです。トマトのガスパッチョとモスタルダのアイス。いきなりやられました。美味。トマトの酸味がすごく強いのです。日本のトマトは糖度を高くして、ものすごく甘いものが持て囃されますが、こちらのトマトは基本的にすっぱい。それを、非常に上品に仕上げてきました。アイスの絶妙な味の主張も完璧。また、スープの中には玉ねぎのようにサクサクした野菜が入っていて、食感のアクセントになっています。アミューズのガスパッチョとはこうあるべき! というお手本を見せられたような料理でした。
 
・Veloute de crevettes grises
小エビのクリームスープ
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前菜は2種類から選択。僕は小エビのクリームスープを。小さなエビをぐるっと円形状に並べたスープはとても味の濃いアメリケーヌソースという感じで、塩辛い。なのにおいしいのはなぜでしょう。日本では味わえないおいしさだと思います。
 
・Risotto d'epeautre aux girolles
ジロール茸のリゾット(相方オーダー)
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少し残したあたりで、同席者が満腹だというので、皿をチェンジしてジロール茸のリゾットも頂きました。この皿のチェンジをお願いした時、新しいカトラリーにしてくれたのですが、使用済みのカトラリーを取る間にはもう、新しいカトラリーを持った別のスタッフが控えています。チェンジしてくれるサービスの方と特に会話した様子もないのに、このチームワーク。さすが「サーヴィスのタイユヴァン」と呼ばれるだけあります。
 
そんな良い気分で頂いたリゾット、おいしいに決まっています。やはり味はかなり濃い目でしたが、米の炊き具合はヨーロッパではあり得ないほど完璧。ソースの煮詰めた甘さ、きのこのうまみの解け具合、感動の味です。
 
・Rouget barbet poele,brandade de merlu et aioli
ヒメジのポワレ、メルルーサとアイオリのブランダード
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メインは大好きなヒメジをいただきました。魚の焼き具合が完璧なのは、言うまでもありません。美味です。しかし、それ以上に感激したのが、魚の切身一つ一つについているドライトマト。酸味の強いドライトマトをネギのようなもので焼き付け、魚に留めてあるのです。見た目にも面白いし、ブランダードとの味のインパクトになって素晴らしい。全体としては、前菜に比べてかなり軽めでしたが、十分おいしかったです。
 
・Poulet ,fermier aux legumes printaniers
若鶏と春野菜のフェルミエ(相方オーダー)
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鶏の方は食べていませんが、軽めの味付けだけど美味とのことでした。
 
・Ossau Iraty,confiture de cerises noires
オッソー・イラティ、ブラックチェリーのコンフィチュール
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チーズはオッソー・イラティ。単にシェーブルと説明されましたけど。チーズがこんな風に出てくるのって、日本ではあまりないですよね。立派な一品の料理です。まろやかなミルクと、甘味の強いベリーのコンフィチュール。もう最高です。最高なんだけど、だんだんおなかいっぱいに。
 
・Craquant au chocolat et au caramel
ショコラとキャラメルのミルフィーユ
 
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・Saint-Honore aux fraises des bois
木イチゴのサント・ノレ(相方オーダー)
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デザートはショコラをいただきました。美しいデセール(盛り付け)ですねぇ。板状のショコラの表面は非常に滑らかで、鏡のよう。皿に書かれた五線譜(?)を美しく反射しています。味は割と普通ですね。というか、これまでの料理のレベルが高すぎたせいでしょうか。おいしいのはおいしいです。まあ、目で楽しめたので、良しとしましょう。
 
・6種類のプチ・ガトー
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ミニャルディーズは6種類。これがまた美味。今回、パリへの旅行で、いわゆる「一流」と呼ばれるパティスリー・ショコラトリーにはたくさん行きました。しかし、どのパティシエの作るケーキも、このミニャルディーズにはかなわない。パート・ド・フリュイの強い酸味、ショコラの苦味、焼き菓子の甘味、全体としてバランス良く、しかも一つ一つが非常に美味。一番面白かったのは、ホオズキにチョコ(?)をコーティングしたもの。写真のピンクのものです。この甘酸っぱさと食感は初体験。全体で一つの世界を作るようなこのミニャルディーズ、最後を締めくくるには最高です。同席者はもう食べられなかったので、持ち帰りにしてもらいました。立派なマークの入った箱です。
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一つ残念というか、意外だったのは、客層。フランス人がまったくいないのではというほど、聞こえてくるのは英語ばかり。日本人も数組いました。フランス人のほとんどの人はレストランなんて行かない、ましてや三ツ星なんて一生に1回も行かない人がほとんどというのは知っていましたが、まったくいないというのには驚きました。
 
予約は日本から、英語のメールでしました。見ていませんが、英語・日本語メニューもあるらしいです。ほとんどのサービスの方はもちろん英語でOK。パリの三ツ星として長い歴史がありながらも、門戸の広いレストランです。それゆえに、外国人が多いのでしょうけども。
 
それでも、最高のサービスや重厚な内装、そして素晴らしい料理を楽しむためにわざわざ行く価値のあるレストランであることは間違いないと思います。
 
■二ツ星へ降格(07年3月追記)
 
※その後、2007年のミシュランでは二つ星に降格。個人的には納得のいくものではないです。一方で30席足らずのレストランが三ツ星に昇格するなど、この年のミシュランは大変動がありました。
 
確かに、料理に斬新さを求めれば、こちらの料理はかなり伝統的寄りだといえます。しかし、けして伝統に縛られているわけではない。現代的な要素も取り入れつつ、伝統に軸を置いて少しずつ進化しているレストランだと感じます。
 
何より、このカジュアルながらも折り目正しいサービスの質とその人数、そして明るさと重厚感を両立させた内装による雰囲気は、他のレストランが一朝一夕に備えられるものではありません。ミシュランという大きな影響力を考慮したとき、料理だけではなく、イベントとしての「食事をする」ことを重視すれば、これほど「三ツ星」(そこを目的にして旅行する価値がある)にふさわしいレストランはないと思っています(07年3月追記)。
  
店データ
店名:TAILLEVENT(タイユヴァン) >>HP
住所:15, rue Lamennais 75008 Paris >>地図
アクセス:パリ8区 凱旋門近く
電話:+33 1 44 95 15 01




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■三ツ星シェフのセカンド店です

ギィ・サボワ。パリで、アラン・デュカスに次いで、多くのセカンド店を持つ三ツ星シェフです。『Mon Vieil Ami』を含め、いまや多くの三ツ星レストランがセカンド店を出店していますが、ここはその走りといえます。出店当時のシェフは、すぐ隣の『Ze Kitchen Galerie( ズ・キッチン・ギャルリエ)』 に移動していますが、両店とも評判は高いようです。2006年度版ゴー・ミヨーでは13点。

セーヌ川沿いの古本屋(ブキニスト)の名を冠したこのお店は、モダンなレストラン。大きなガラスで採光の良い店内は明るい雰囲気です。通りがかったときに直接予約し、ランチに2人で訪問です。

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■ムニュがない!

しかし、席について付きだしのオリーブが出され、メニューを決めようとしたときに、いきなり事件発生。予約の際に聞いたときには、28ユーロのムニュ・デジュネがあると言ったのに、サービスに聞いたら「今日はありません」。これにはビックリ。去年まで祝日だった日なので、ウィークデイランチはないみたいなのです。まあ、でもせっかく来たし、前菜+メインだけ食べようということにし、サジェスチョン・ムニュとアラカルトから取ることに。うーん、当日に聞いてるんだから、ちゃんと説明して欲しかったなー。もしかしたら、僕が聞き取れてなかっただけかもしれませんが。ちなみに、メニューを悩んでたら、日本語メニューが出てきました。別にフランス語で悩んでいたわけではなく、純粋にどれにするか悩んでたんですけどね...。しかもこの日本語メニュー、翻訳がかなり間違ってる。「tartare」を「タルト」と書いてたりしますし(笑) そんなこんなで、2人で合計4品です。

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●Asperges verts a l'oeuf mollet<<lomo iberico>> et vinqigrette d'herbes
半熟卵を添えたグリーンアスパラガス、イベリコハムとハーブのドレッシング和え 16ユーロ
●Tartare de bar a la coriandre,sorbet carotte-ginge,bre,gelee fumee
コリアンダー入りスズキのタルタル、ニンジンと生姜のシャーベットとゼリー添え 16.5ユーロ
●Brandade de lieu aux herbes,Aigle bar a la plancha
ハーブの香りづけをしたタラのブランダード、にんにくで香りづけしたスズキのア・ラ・プランチャ 18ユーロ
●Paleron de boeuf en salade de legumes croquants
牛肩ロース肉と野菜のクロカンサラダ 18ユーロ

■軽めの料理です

このお店の料理は軽めの味付けという評判です。でも、それはあくまでフランスの他のお店と比べて、ということ。むしろ、食べてみて僕が感じたのは「日本のおいしいフレンチの味がする」でした。

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前菜はアスパラとイベリコハムをチョイス。卵は目の前でナイフを入れて割ります。フランスでは、こういうパフォーマンスをよく見かけました。味はかなりおいしかったです。ハムは火を入れてあり、カリッとしていますが、うまみがしっかり。アスパラやドレッシングも上々。にんにくがきかせてあるのもいいですね。もう一つ前菜、タルタルの方も少しもらいましたが、盛りの美しさにまけず、おいしい。日本のフレンチからしたら、しっかりとした味付けな気もします。少なくとも、うまみはしっかりありました。神戸の『ルセット』にもつぶ貝のタルタルがありましたが、それと同じくらいおいしいです。逆に言ってしまえば、わざわざフランスまで行って食べるほどではない、ということになってしまうのですけども。

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メインはタラをチョイス。割と大きめの切身に、ブランダード。こちらもしっかりとしたニンニク風味。にんにく大好きの僕としては、かなり好みの味です。皿もかわいいし。でも、やっぱりどこか日本のフレンチっぽいんですよね。前日に『Mon vieil Ami』でたっぷり過ぎるマッシュポテトを食べた身には、どこか懐かしく感じました。

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牛肉の方は半温製なのかな? 熱々ではなく、ちょっと温かいくらい。一枚一枚は薄めですが、枚数が結構多いので、もらってしまいましたが、こちらもなかなか美味。でも、やっぱり日本のフレンチっぽい軽さなんです。

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デザートはなしで、コーヒーを飲みました。ショコラが1枚ついてきたのは、けっこう嬉しかったです。隣のテーブルがサジェスチョン・ムニュの"レモンのフォンダンショコラ、バニラアイス添え、8ユーロ"を頼んでいましたが、どう見てもチョコのテリーヌでした。

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■このために来るほどではないが...。

サービスは、冒頭の事件を除いてもやや不足感があります。割と黙々とサービスをする感じ。レストランだったら、もう少し上のサービスが欲しいですね。客層は英語を話す人が半分以上。ほかに日本人も一組いました。ここのためにパリに来る、というほどではないですが、日本人にとっては食べやすい味ですので、フランス料理の重さに疲れたときに来ると良いと思います。支払いは上記に4.4ユーロのミネラルウォーターを足して79.3ユーロ(約11500円)。

店データ
店名:レ・ブキニスト(Les Bookinistes) >>HP
住所:53 quai des Grands Augustins 75006 Paris >>地図
アクセス:パリ6区 セーヌ川沿い
電話:+33 1 43 25 45 94




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■三ツ星レストランのセカンド店

パリの中之島(笑)、サンルイ島にあるレストラン。アルザスの三ツ星レストラン、『Buerehiesel(ビュルイーゼル)』(※2007年、シェフの交代により自ら三ツ星を返上)のセカンド店です