ザ・ナインス・ゲート(THE NINTH GATE)(フレンチ・ソウル)

20060708ninthgatenaisou.jpg 韓国で最も長い歴史を持つホテル、『The Westin Chosun(ウェスティン・チョースン)』内にあるフレンチレストランです。ソウル市内には他にもたくさんの有名ホテルがありますが、ここは数少ないフレンチレストランを抱えているホテルです。今回はランチに一人で訪問です。
20060708ninthgateniwa.jpg 店内はいかにもホテルのレストラン、といったクラシックな内装。もちろん、カトラリーはクリストフル。特筆すべきは全面採光できる大きな窓から見える庭。そこに広がるのは「1901年に高宗が天に祭祀を捧げるために建てた窩丘壇と石鼓、3つの門、そしてこれらを囲む美しい庭園」(公式HPより)。とても立派で、遺跡のような韓国式の庭園を見ながら、フレンチをいただく。なかなか圧巻です。いつもと趣向こそ違いますが、面白い。

ランチのメニューは1種類のみで、58000ウォン(約7250円)。うーん、高い。でもアラカルトはもっと高いですし、このメニューに決定。ミネラルウォーター7500ウォン(940円)を足して、更にサービス料と税金がそれぞれ10%ずつ加算されます。やはりフレンチは誕生日や記念日など、ハレの日に食べるものなんでしょうね。

ちょうど行った期間はオーストラリアフェアの最中で、この日の夜にはガラディナーもある模様でした。もちろん、オーストラリアといえば羊。ランチのメインも羊です。メニューの構成は前菜+スープ+メイン+デザート+飲み物です。

●Tataki of Australian Beef with Wild Mushrroom Salad and Aged Pecorino
 (オーストラリア牛のたたきと野生マッシュルームサラダ、熟成ペコリーノ)

20060708ninthgatezensai.jpgまず、前菜は牛のたたき...と言うよりはカルパッチョに近いですね。たたき、というには肉が薄すぎる気がします。また、この肉が少し凍っていたのは残念。鮭のルイベじゃないんだから。ペコリーノチーズはかなり好きなので、これがかかっているのは嬉しいのですが、肉の下にあるマッシュルームのサラダ―実質はソースですね―がイマイチ。マヨネーズのような味が濃すぎて、主役の肉の味を殺してしまっています。

●Essence of Green Pea , Nutmeg and Toasted Wattle Seeds
 (グリーンピースのスープ、ナツメグとローストした編み枝の種)

20060708ninthgatesoup.jpgスープは普通においしいですね。口当たりも良く、丁寧な仕事といった印象。量はちょっと多いですけど。

●Eucalyptus Roasted Australian Lamb Rack with Mashed Red Yam and Quandongs
 (骨付き仔羊の香草(ユーカリ)焼き、赤サツマイモのマッシュポテトとクァンドンのチャツネ)

20060708ninthgatemain.jpg 20060708ninthgatepan.jpgさて、メインは仔羊。韓国のことわざには「日本人は見た目で(料理を)食べる。中国人は味で食べる。韓国人は量で食べる」といいます。それぞれの国でこだわる点が違う、ということですけども、この仔羊、ホントに量が多い。出てきたとき、一瞬ハンバーグかと思いました。骨つきの肉がドン!ドン! とふたつ。火入れ加減はなかなか良し。フランスで食べた肉全般より綺麗に熱が入ってると思います。また、サービスの方が4種類ソースを持ってきて、好きなものをかけてくれます。僕は緑のソースだけもらいました。

味の方は、少し変わっていますが美味。オーストラリアの羊に、ユーカリやクァンドンという果物といった、オーストラリアの植物を合わせるという、基本に忠実な一皿です。その土地の素材にその土地の酒を合わせるようなもので、もちろん相性が悪いはずがありません。ユーカリなどの香草が、かなり多めについているため、食べ慣れていないと少し辛いかもしれません。しかし、それが食感のアクセントにもなっているのです。ただ、さすがにこのサイズの肉を2つは、日本人のランチには多いですね。

●Lemon Aspen Curd Tart
(すっぱいレモンアスペンのチーズケーキ)

20060708ninthgatedeza-to.jpgデザートは3種類くらいから選択でした。細かい内容は失念してしまいましたが、ガトーショコラなど、オーソドックスなもの。選んだのはチーズケーキのタルトですね。ただ、レモンアスペンのせいでしょうか。ハーブというよりも漢方薬のような苦味があるのです。これはさすがに苦手でした。チェリーのコンポートはしっかりとした甘味を持ち、かなり美味でした。

サービスのレベルはそこそこですね。このレストランのスペシャリテはアメリカ産のプライム・リブをゲリドンサービスで提供するものらしいですから、それなりの訓練を積んでいるのでしょう。韓国人と思しき人だけでなく、西洋系の人も一人いらっしゃいました。でも、全般にレベルが高いとは言えない。皿の置き方や歩き方ひとつとっても、和やかさ、洗練さが足りず、この静かな空間では、少し荒々しく思えてしまいます。それでも、会話の所々から、彼らなりに客に楽しんでもらおうという熱意はじゅうぶんに感じられました。

日本のホテルのフレンチと比べても、コスパがいいとは正直思えませんが、グルメ大国・日本でも本場・フランスでもない、第三国のホテルフレンチならこんなものでしょうか。支払いは58000ウォン(約7250円)+7500ウォン(940円)+サービス料10%と税金10%を足して79255ウォン(約1万円)。

店データ
店名:THE NINTH GATE (ザ・ナインス・ゲート) >>HP
住所:ソウル市中区小公洞87 ウェスティン・チョースン2F >>地図
アクセス:明洞中心街、ロッテ百貨店の裏
電話:+82 2 771 0500