『デビッド・セニア』でカウンターディナー

そういえばカウンターは初めて。
まだラボもない頃、HPの撮影をしつつタイマンで彼の料理を食べた身としては、
ある意味いまさら、という感じもしてました。

何せ、デビッド・セニアの言うことなすことは突拍子もない。
皿は皿じゃなくなるし、皿でないものが皿になる。
ダミアンはじめ、スタッフはホント大変です(笑)

とりあえずデビッドには最初にあいさつしてバイバ~イ。
いや~正直ずっといるんじゃなくて良かった。
ほら、彼がずっといるとサービス精神旺盛すぎるから(笑)
変に知り合いなこともあるから余計に、ね。

・パン

20080906senia01.jpg昔は1グループにひとつだったのが、ちゃんと一人ひとつに改善されてました。

・トマトのガスパチョにブランダード、ひよこ豆、玉葱のピッツァ

20080906senia02.jpgあ~美味い! ブランダードがセニアの味。
フランスで食べたのは、この10倍くらい荒いけど、やっぱ滑らかなのも良いですねぇ。
ガスパチョの味は、やわらかな酸味のつけ方が『サレペペ』に似てる気がしました。
早くも期待の持てる一品。

・甘エビとセミドライトマト、パン生地

20080906senia03.jpgパン生地を焼いて、トマト、甘エビ、キャビア。クリームが何だったかな。
忘れちゃいましたけど、トマトの酸味やキャビアの塩と合うクリーム。
印象としてはちょっとまとまりすぎてる感じもあるけど、面白い組み合わせ。
(矛盾? いや、この矛盾こそがセニアっぽいってことです)

・カボチャのスープにアワビ、枝豆 白とうもろこしのピュレ トマトのソルベ クレソンの泡

20080906senia04.jpgココでデビッド登場1回目。
そして料理はこの日の一番お気に入り。色のドギツさもすごいけど、味もすごい。
それぞれの味も食感も、主張が強いのに素晴らしい一体感。

トマトのソルベは、その冷たさがトマトよりトマトらしく、
枝豆のサクッとした食感が、カボチャのまったり感の過剰を遮ってアクセントに。
いいね~これこそデビッド・セニアですよ。

・加茂茄子、金目鯛、すもも、焦がしバターとアーモンド、レモンバームのソース

せっかくカウンターでまだ隣の人も来てなかったので、コマ送りでどうぞ。

20080906senia05-1.jpg皿にオリーブソースが引かれて...

20080906senia05-2.jpg茄子、金目鯛、すももを置いて...

20080906senia05-3.jpgスナックえんどうを飾り付けて...

20080906senia05.jpgソースをかけて、出来上がり!

香ばしさがたまらないソース。淡白な鯛に酸味の強いすももってのがフランス感覚。
確かに、フルーツソースってありますからねぇ。
でも、やっぱり他のフレンチでは白身に酸味って、あんまり見かけませんよね。

・青リンゴとカシスのグラニテ

20080906senia06.jpg

これ、不思議です。何がって、味が梅(笑)。
でも、相方も同じこと言ってましたから、間違いない。
といっても、梅を加えている訳ではないらしく...。
いや、ひょっとしたら勝手に誰かさんが入れてるかもしれませんが(笑)
梅とか日本のもの、彼は好きですしねぇ。

それとも、青りんごの甘みとカシスの酸味を足すと梅っぽくなるんでしょうか?
誰か実験してみてください♪

・仔羊、セップ茸、デュクセル、セップのソース、金針菜

20080906senia07.jpg肉は羊か鴨だったかな。二人して羊。
でもコレ、肉料理っていうよりキノコ料理ですね。
セップ至上主義者としては、ソースかけるときのセップの香りがたまらんです。
大きなフレッシュセップも乗ってるしデュクセルも美味いし、
キノコ好きには最高の一皿でしょう。もう秋ですね~。

・エポワス、オッソ・イラティ

20080906senia08.jpgフルーツのコンポート、パンと共に面白いプレゼンテーションですねぇ。
さすがフランス人。チーズにはうるさいのか、種類は少ないけど状態良し。
特にエポワスはちょうど良い頃合でした。

・メロンのゼリーなど

20080906senia11.jpgみつ豆?に洋梨とか。お口スッキリ♪

・マンゴーとカシスのソルベ&ビスキュイ

20080906senia12.jpgひやひやソルベで少し湿ったビスキュイがたまらなく美味。
試験管の中も、これだけポップだと化学っぽさがないもんですねぇ。
相方がかなり気に入ったみたいで、翌日に東京の某パティスリーに
行こうとしてたのを「ココでいいじゃん」ってやめてしまったほど(笑)

・塩キャラメルのガトー、コーヒーのアイス

20080906senia13.jpgいやーこれも美味いわ。そこら辺のパティスリーよりよっぽど凝ってるし、
味もしっかりしてて良いバランス。またグラスに入ったデザートが美味いんだ。
ニースで食べたジェラートに近い濃厚さと旨みに、エスプレッソをかけるんです。

で、食べ終わった頃にデビッド登場2回目。
「アイス、オイシイ?」って言うから「おいしい!」って言うと、もう1個入れやがった(笑)
少食の人は、迂闊に「おいしい」と彼に言ってはいけません。
でも二つ目でもまた美味しい・・・。何でしょ。この素晴らしさ。

・ハーブティー

20080906senia14.jpg料理にも使われてたレモンバームを「いい香りですね~」って言ってたら、
「じゃあ、食後はこれをハーブティーにしましょうか?」と嬉しいサジェスチョン。
しかし、ふんだんに入れてくれましたね(笑)

で、こっからオマケ。前菜とかに使われてるパーツをつまみ食い。

・マグロと海苔とイチヂク

 

20080906senia09.jpg・イカスミのチュイール

20080906senia10.jpg帰りにはいつの間にかまたデビッド登場。
何回も行ったり来たり...すごいバイタリティですねぇ。
こうして見てると、確かに彼が来ると店内の雰囲気は一変します。
ピンと張り詰めるというか、すべてをぶち壊すというか...。
京極シリーズ読んでる人なら分かると思うけど、榎木津が登場する感じ?(笑)
ああ、ここは「デビッド・セニア」なんだな~と痛感。

おなかいっぱいなので、マカロンを持ち帰りさせていただきました。
彼と違い、僕のセンスではこの盛り付けが限界です...。

20080906senia15.jpgまたこのマカロンもうまいし...。っつーか、なんで6種類もあるんだか。

 

久しぶりの訪問、そして初めてのカウンターでしたが、思いのほか良くなってました。
ウチの相方なんて、「あそこは疲れるから...」と渋ってたのですが、
帰りには思いのほか満足して帰ってましたし。
ちゃんと「レストラン」になってた!って二人してびっくり(←それもどうよ・笑)

サービスに関してもおしぼりの出し方にも気遣いだしたようで、
折を見て何回か出したりとか。
デビッドがちゃんと顔を出すのもそうだし、ひとつひとつの行動に、以前と違う、
お客さんの方を向いてる気がしました。

確かに高級店のサービスとは違いますが、
そもそもこの店って高級店なのか?と僕は思ってます。

もちろん、大阪では高額店ではあるんですけども、ここは『ラ・ベ』じゃない。
ある意味、対極的な存在で、ワイワイ楽しく食べる店だと思う。
ドレスコードはないし、厳かな雰囲気でもないけれどドレスが似合うお店。

 

ただ、彼の料理は少し難解ではあるかもしれません。
僕にとってはプロヴァンスやニースで食べたものに一番近いから、
そこにある程度カテゴライズすることで楽しく味わえるんですけども。

でも、南仏を知らない人で、なおかつフランス料理にある程度詳しい人は、
彼の料理は「何コレ?」と感じられてしまうでしょう。
それは、あまりにも既存のフレンチの枠組みと違うから。まあ、その辺は好みですね。

だから、人によっては彼の料理を捉えきれないかもしれません。
それでも彼は彼のやること、やりたいことを変えないだろうし、
また僕も変えて欲しくないと思っています。
足りないところも多い人だけど、それを補って余りありすぎる才能の持ち主。

だから、彼にはいつも侮蔑と尊敬の念、両方を込めて

「あんたは狂ってるけど、狂ってるから天才だ」

と言ってます。僕が唯一、天才と認める料理人、それがデビッド・セニアです。

店データ
店名:デビッド・セニア >>HP
住所:大阪市北区西天満4-11-5 梅新イーストホテルB1F >>地図
アクセス:地下鉄東梅田駅から徒歩10分
電話:06-6367-5088



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コメント(6)

あんこ :

デビッド・セニア、凄いですね~!!
実は私は、先月のランチに初めて行ったんですが、
ランチでも、度肝を抜かれました!
あの、発想の凄さというか思い切りは、
やっぱり日本人にはなかなかないものではないかと。
それを、惜し気もなくどんどん出してくるという感じ。。

なんだか、1回のランチから、彼の思いっきり楽しんで生きようとする人生観が、
すごく感じられたような気がします。そんな、インパクトのある料理でした。

ランチでそれ程に感じられたお店なので、ディナーはなお更でしょう!
カウンターならライブ感も楽しめるだろうし^^
好奇心旺盛過ぎて、多少疲れるというのも、分かる気もしますが、
なんとなく・・(^^;)(よく知らずに失礼です。)

でも、デビッド・セニア、とにかく楽しく素晴らしいお店ですね。恐るべし。
私もリスペクトです!

Sivaji :

セニア、私も一度行きたいです。
なにか、噂ではプライベートルームがあるとか。
そこの情報も出来れば下さいね~~。

いさを :

>あんこさん
フランス人って世界でも特殊(主にいい意味で)ですけど、
彼はその中でもさらに特殊ですからねぇ(笑)

カウンター、好き嫌いはあるかもしれませんが、
唯一無二の体験として、一度はおすすめですよ♪

いさを :

>Sivajiさん
ぜひ一度行ってみてくださいね♪
ソムリエールもかわいいですし♪

プライベートルームはあまり表に出さないことにしてるんですよ~。
ぜひ、来店して聞いてみてくださいませ♪

dekushi :

サービスはだいぶ改善されたようですね。
前は男二人でパンひとつをわけるのか・・・という感じで驚かされましたし、オーダーのミスも多くて間違えて二回もよそのテーブルにお皿がいってたりと散々でしたから。
あとは腕利きのソムリエが入ればまた訪問しようと思います。
hajimeのほうが完成度は高いですがこのお店も皿だけなら超一流です。

いさを :

>dekushiさん
いわゆる高級店のサービスにはなりきれていませんが(個人的には、なる必要もないと思いますが)、
僕の目から見てもずいぶん改善はされていましたよ♪

hajime、良い噂ですね。こないだ別のビストロに行くとき、前だけ通りました(笑)

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