グランメゾンの名に恥じないように...『グラシアニ』

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ニューオープンの店を持て囃す傾向が強いのは、雑誌だけではなく、最近ではネットにまで普及しているようです。でも、僕が最初の訪問時期としてオススメするのは、オープンから半年後くらい。メニューも固定され、サービスも動線が固まってくる。良くも悪くも、もっとも勢いのある時期ですから。

そういう意味で、この店への訪問はいい時期だったと言えるでしょう。神戸・異人館通りに、4月オープン。『グランメゾン・グラシアニ』。「自分から名乗っちゃったよ!」とか、「『グランド・メゾン』じゃないのね」と思ったりしないではないですが(笑)、関西一の保守フレンチ傾向の強い神戸に、新たな風を起こしそうです。

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名前の通り、建物は旧グラシアニ邸。コロニアル調の内装に歴史を経た重みが加わる白い洋館は、神戸的にこれ以上のハコはないと言ってもいいでしょう。

あ...いま、「異人館でフレンチ!? 観光客相手にしてるだけじゃない?」と思った人、挙手!w

まあ、その気持ちはわからんではないです。というか、神戸出身である僕自身が、たぶん一番そう思ってましたから。観光地の異人館でフレンチなんて、どうしてもイロモノレストランじゃない?と疑ってしまうんです。

でも、ここはハコだけじゃなかった。シェフは名古屋マリオットアソシアホテルにある『ミクニ・ナゴヤ』の元料理長。まあ、ミクニ系も正直、ピンからキリまでありますが、名古屋の店はピンのようで、かなりの高級感ある店らしいです。ちなみに、マリオットホテルのケーキは美味いですw

入店して、まずはウェイティングを兼ねたバーへ。ここでメニューを選びます。今回は一番お安いランチ「ムニュ・ジュネス」(4500円)で。なんせ、疑ってましたからね(笑)  この日、こちらの部屋にはお客さんがいなかったので、この雰囲気でも安心して写真が撮れました♪

【アミューズ:琵琶湖のワカサギのフリットとカリフラワー】

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雰囲気が良かったので、昼シャンしながら食事♪ ワカサギにはレモンと、粉末にした醤油が添えられています。最近、フレンチとかでもちょくちょく見かけるようになりました。カリフラワーはポシェした後でお米のベシャメルソースと山で採れる山塩が。この塩、なかなか良いですね。とても丸みのある味で、カリフラワーにもなじみます。

【前菜:魚介のプレッセ、ルッコラのクーリ、ヤーコンのサラダ】

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魚介はややあっさりめの味ですが、食感は良い。それぞれの素材で、食べやすさとコントラストを両立させています。上のコンソメジュレ、これはなかなかいけますね。丁寧な調理が感じられる上品さとコクです。

【スープ:フォアグラのフランとキノコのソテー、ポルチーニ茸のスープ】

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これはかなり美味い! いや、僕がポルチーニ好きすぎるってのもあるんですけど。フランは濃すぎず、程よくフォアグラを感じつつ、あくまで主役はスープ。キノコの弾力もアクセントになっていて、とても気に入りました。

【メイン:ブルターニュ産パンタードのロティ】

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メインは肉をチョイス。ちなみに魚はイトヨリのグリエにブールブランでした。イトヨリはちょうどこの1ヶ月ほどで2回くらい食べてるし、それほどパンタード(ほろほろ鳥)も好きではないので、苦渋の選択。

ところが、これがこの日一番の当たりでした。さっきのスープも美味かったけど、これは更に良い。地味~な見た目ですが、実はけっこう凝ってます。肉にはカルダモン風味のパン粉をつけて、淡白な肉に陰影をつけ、下にはセロリとジャガイモのピュレでボリューム感を(おかげでお腹いっぱい)。キャラメリゼしたオレンジのジュが左に、右側にはフロマージュブランの爽やかなソースが添えられ、ひとつの皿にたくさんの味が詰まっています。

でも、一番良かったのは、何と言っても火入れ。肉の繊維をふっくらと膨らませるような、繊細な調理です。このしっとりとした食感...どこかで味わったな...と、食べながら記憶を辿っていると、思い出しました。東京の『ひらまつ』本店のブレス鶏だ。あれも柔らかさとジューシーさをこれでもかと見せつけられる火入れでした。さすがに素材は『ひらまつ』には敵いませんが(だって、コースの値段4倍だしw)、調理技術自体はけして劣るものではなく、少しレアがかったアグレッシブな火入れで、久々に感動させられた鶏料理でした。

【アヴァンデセール:りんごのソルベ】

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これも一見するとチップが刺さった普通のソルベですが、ソルベの下にはジュレ。さらに一番下にはシナモンのクリームが隠れています。アヴァンデセールとしてはサイズも大きめで、食べでもありますし、手の込みようはちょっとしたランチのグランでセールより上。ここで手を抜かないとは、やるじゃん! と感心しました。

【デセール:ケーキ盛り合わせ】

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ひとつ上のコースだと、ワゴンデセールから選べるのですが、このコースではおまかせになります。手前から時計回りに、パンナコッタ、キャラメルのムース、オペラ、チーズケーキ、ヘーゼルナッツのケーキ。色的にはちょっと地味ですが(笑)、種類と量はたっぷり。味はどちらかというとホテル的な、高級感がありつつ食べやすい、というもの。パンナコッタとナッツのケーキが特に良かったかな。オペラはちょい苦い方が好きですが、おいしくないというものは一つもなかったです。

【プティフール&ハーブティー】

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天気がいいし、せっかくテラスがあるので、そちらに移動していただきました。プティフールはフィナンシェ、クッキーと、もひとつは何て言うんだっけ。パティスリーで買ったことあるのに名前が思い出せん...(正解は「ポルボローネ」でした! コメントでユキちゃんさんから教えてもらいました。ありがとうございます♪)。とりあえず、どれもおいしかったです。ハーブティーはおかわりもきいてくれて、ゆっくりと午後の優雅なひとときを過ごせました。

ふだんのサービスは若い方が中心。グランメゾンとしてはちょいと髪型が気になる人もいましたが、サービシング自体はまあまあ。冒頭で書いたように、この店は「グランメゾン」と名乗っちゃってますからね(笑) 「名前負けしないように頑張ります」ということ。本来、グランメゾンかどうかはお客様が決めることではありますが、覚悟があるなら名乗るのもアリかもしれませんね。

料理はランチ4500円~、ディナー10000円~と、特にリーズナブルなフレンチが多い神戸ではハイクラスですが、これだけの料理と雰囲気なら良いのでは。これから楽しみなお店です。


店データ
店名:グランメゾン・グラシアニ >>HP
住所:神戸市中央区北野町4-8-1 >>地図
アクセス:各線三宮駅から徒歩15分
電話:078-262-6650



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コメント(5)

スペインの伝統菓子のポルボローネですね。
グランメゾン・グラシアニ、こんなに素敵に生まれ変わったなんて!
私も異人館の中のレストランというイメージがあったので
なかなか足を運べてなかったんです★
ワゴンデセール、どんなのかな~(*^^*)♪

らぶママ :

あ~~
ここ行きたかったのです。

前回神戸に女二人でお泊り旅行したときもここに行こうかと考えても見たのですが、やっぱりレシピに行ってしまった。。。

昔むか~し私が北野で働いている頃にグラシアニのマダムがよくお店に来てくださってた。
とても上品なおばあちゃまで、さすが異人館に住んでいるだけあると妙に納得してました。

そっかお料理はいさをさんがOKだったのであれば、行かなきゃね。

>ユキちゃんさま
ああ、その名前だ! 後で追加させてもらいます~♪
今回は隣の部屋に行くワゴンを遠めに見ただけですが、
小さいながらも種類はけっこうありましたよ~。

>らぶママさん
あはは(笑) やっぱ依田さんトコの魅力も大きいですからね~(笑)
ま、たまには他をつまみ食いってのも良いですよ♪

ちなみに、レストランは経営も何もかも変わっています。
前を知らないので何とも言えませんが、良いと思いますよ~。

mimosa :

TBありがとうございます。

記事に書いた通り、20年以上前に、このレストランで大切なお客様をディナーにご招待したのですが・・・。
その後、北野に足を運ぶことなく時が過ぎました。
あの頃は、今よりもっと手の届かない高級なレストランだったような気がします。
6月にふらりと立ち寄って、お店の方に経営が変わった事を聞いて納得。
お店の雰囲気がずいぶん変って、入りやすくなっていました。
お料理はどうなのかな、と思っていましたが・・・
記事を読ませていただいて、やっぱり次回はディナーに行く事に決めました。

いさを :

>mimosaさん
確かに、昔のフレンチって高そうですね。
料理、けっこう現代的ですが、おいしかったですよ~。

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