二つ星レストランと提携、『メゾン・ド・ジル 芦屋』でディナー

20070410gillgaikan.jpg
芦屋の一軒家レストラン『ヴェル・ブラン』が07年3月にリニューアル。フランス・ノルマンディー地方の二ツ星『レストラン・ジル』と提携し、『メゾン・ド・ジル 芦屋』という名でリスタート。『ジル』本店のオーナーシェフ、ジル・トゥルナードル氏は、29歳の若さであの『タイユヴァン』のシェフのポストにも誘われたとのこと。なお、6月11日からは全面改装のため、8月いっぱいでいったん営業をお休みするそうです。このレビューは改装前の4月訪問時のものです。

基本的に、土日や祝日はウェディングで埋まっているので、ほとんどレストランとしての営業はしていません。2階にはチャペル、芝生のガーデンと、雰囲気はとても良い。駅からも近いのですが、芦屋川や幹線道路を横切っていくことになって殺風景なため、交通は打出駅あたりからタクシーをおすすめします。

メニューはお昼が3800円と6300円、夜が9800円と12800円と、高めの金額。今回はディナーの9800円の「ムニュ・ノルマンディー」をいただきました。

20070410gill1.jpg
まず席に着いて出されるのが、飲み物のメニューと、スプーンに入ったパルミジャーノチーズと茄子のアッシェ。パルミジャーノはクリームチーズと合わせてあるのか、かなりまろやかな仕上がり。茄子のアッシェ(みじん切り)はペースト状で、少しスパイスをきかせて食欲を喚起。

この後、食事のメニューが渡されます。先に一品出るという、フランス方式は『ジル』になってからのもの。できるだけ本店と同じ方式にしようとしていることがうかがわれます。ちなみに、ここで説明がありますが、基本的に食後の飲み物は別料金です。こんなところまでフランス式なのにはちょっとビックリ。なので、9800円のメニューでも600~800円くらいの飲み物を入れると10500円前後になります。

20070410gill2.jpg
さて、ここからがコースの内容となります。まずはアミューズにかぼちゃのスープ 生姜風味 アサツキ、カイエンヌ風味。かなり水っぽいというか、「かぼちゃのスープ」というといわゆるポタージュを想像していたのですが、ちょっと違いました。かぼちゃや生姜というより、コンソメっぽい味の方が強い。これはこれでアリか。ちょっと持ちにくいカップにたっぷり入ってるので飲みにくいのが難。

20070410gill3.jpg
前菜はアーティチョークのテリーヌ トマトのピュレソース、赤ピーマンのムース。テリーヌの上にはトマトのソース。テリーヌはつなぎに卵を使っているそうですが、ちょっとインパクトが弱いか。でも、後で考えれば、これくらいでちょうど良いのかも...と思います。

20070410gill4.jpg
魚料理は真鯛のロティ 野菜のエスカベッシュ風味。魚自体はとても美味。肉厚で質も良い素材を丁寧に焼き、ジューシーに仕上げています。ただ、周りの野菜はどうだろう。全部がエスカベッシュ風味、つまり酸味をきかせてあるのです。なのでどの野菜も酸味に負けて、途中で飽きてしまうのです。メートルの方に聞いたところ、「もともと『ジル』の料理はとても酸味が強いので、それを再現しているのです。ジルの名を冠する以上は、勝手に変えられないもので」とのこと。そのスタイルには好感を持ちますが、味的にはあまり好きではなかったです。魚自体の味が良かったのが幸いでした。

20070410gill5.jpg
肉料理は鴨のロティ スネ肉の煮込みパネ、じゃがいものガレット ルアネーズ風。手前がスネ肉のパネ。ほろほろと崩れる食感で、面白い。奥が、じゃがいものガレット。ノルマンディーの名物と説明されましたが、アルザスあたりじゃ? まあ、どうでもいいです。要は北の方ってことですからね。これも美味。そして中央が鴨肉。脂っ気は少なめですが、しっとりと火入れ。そしてルアネーズ、ルーアン(ノルマンディーの都市の名前)風のソースは、赤ワインとフォアグラバターの、濃厚×3くらい濃い~ソース。好き嫌いが分かれるでしょうね。濃いと言っても、品のある濃さで、ビストロのそれとはまた違います。鴨肉との相性も良いのですが、やはりガレットの表面、少し焦げた部分に吸わせて食べるのが最高。

 
20070410gill6.jpg
20070410gillcheese.jpg
次は何とチーズ。コースに含まれており、ワゴンで運ばれた中から2種類選びます。ミモレット、シェーブルが2種、クリームチーズ、ブルーチーズ2種など(よく覚えていません)。今回はコンテとエポワッスを選択。うーん、エポワッスはまだ熟成が足りないですね。固い。コンテもまだ若いか。でもチーズが付いてるのって嬉しいですよね。

20070410gill7.jpg
続いてがプレデセール。このあたりから満腹でちょっと辛くなってきます。青りんごのシャーベットにキャラメルソース。器の底には、パイ生地を砕いたものが敷かれています。魚以降、ここまで濃いものが続いたので、さっぱりして良いですねぇ♪ キャラメルソースはなくても良かったかも? 手が込んでる感は嬉しいのですが。

20070410gill8.jpg
デザート本番は『ジル』のスペシャリテ、タヒチ産バニラクリームの"サクサク"ミルフィーユ。これもけっこう大きい...。そろそろ限界なので、別注文のフレッシュハーブティー(800円)を待ってからいただきました。味はやはり甘い&濃い。フランス人の好みそうな味。極薄の生地を、間を空けて何層にも重ねて作られており、パティスリーではなく、レストランのミルフィーユという感じです。おいしいけど、さすがに限界。

20070410gill9.jpg
プティフールは4種。しっかり出てきますねぇ。フランス式へのこだわりもここまで来るとすごいです。右からキャラメルマカロン、青りんごのパート・ド・フリュイ、ムースショコラ、黒ごまのフィナンシェ。一番良いのはムースショコラ。濃厚で口当たりもなめらか。ダメだったのはマカロン。っていうか、マカロンなのかな? メレンゲ菓子と言った方が良いほど固かった。マカロンならもっとふんわりしてて欲しい。ましてレストランで、その場で食べるんですし。

20070410gill10.jpg
以上、料理と食後の飲み物(フレッシュハーブティー・800円)で10600円(税込)の料理です。絶対額は高いですが、これだけ出てくると、コストパフォーマンスはけして悪くないと思います。リニューアル後でまだブレがある感じですが、いわゆる田舎系二つ星の、素朴ながらもちょっと面白い料理が出てきます。夜の一軒家レストランでこの金額なら頑張っているでしょう。ちなみに、07年4月の『ジル』本店の価格を調べたところ、平日のコースが38ユーロ、他が65-88ユーロのようなので、価格もそれに合わせている感じですね。

20070410gillnaisou.jpg
内装はこれから全面改装するらしいですが、個人的にはじゅうぶん綺麗。厨房入り口のそっけないドアの前を横切らないと奥のダイニングに行けないのが残念なくらい。どう変わるのか、楽しみです。

サービスは座席の配置などで、ちょっと抜けてるところがありますが、及第点というところ。二つ星の支店と名乗るからには、もっと充実させて欲しいですね。改装が終わったときに、もう一度訪ねてみたいと思います。

店データ
店名:メゾン・ド・ジル 芦屋 >>HP
住所:兵庫県芦屋市平田町1-3 >>地図
アクセス:阪神芦屋駅から徒歩10分
電話:0797-35-1919



カテゴリ

, , ,

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: 二つ星レストランと提携、『メゾン・ド・ジル 芦屋』でディナー

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://oishiikansai.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/75

コメントする(※現在、コメントは承認後に公開となっています)